株式会社コボリン代表の浅見さんにお話を伺いました!
ご提案のアイデアについて教えてください
姿勢を自由に変えることで長時間座り続けることができ、何かに熱中できる超電動車椅子を開発します。
肢体不自由者は、自分で姿勢を変えることができず、痛みや疲労から長時間座り続けることが困難です。
そこで、世界最小幅の中輪駆動電動車椅子に、弊社が開発した体を自由にひねることができるユニット(ハイネル)を搭載します。
狭い場所や人でにぎわう場所でも容易に移動ができ、自由に姿勢を変える事が出来る超電動車椅子でこの問題を解決します。
発案のきっかけについて教えてください
これまで重度障害児・者の為にオーダーメイド製作をしていた“ハイネル”という機構を、もう少し広く多くの方にお届けしたいと考えたことが、今回の量産モデル開発のきっかけでした。上半身を自分で動かせるような身体状況の方に試乗していただいた際に、「自分で意図的にしているストレッチをハイネルで出来る」というコメントをいただきました。
いままで対象としていなかった層の方にもお届けしていきたいと考えました。
目指す世界について教えてください
誰もが自由に移動し、自由に姿勢を変えられることが当たり前の世界を目指しています。車いすでの外出には、様々なハードルがあります。街の問題はバリアフリー化が進むことでの解消が期待されますが、車いすに座り続けることによる痛みや疲労、できない事による精神的なストレスなどの身体問題については別のアプローチが必要です。
身体に障害があっても“気軽に”外の世界に出ていくことができるような、究極の移動機器を普及させていきます。
本コンテストでの取組み内容、実証内容について教えてください
誰でも観戦に熱中できる新しい車椅子を開発します。
レース場で扱いやすく、観戦しやすい小型軽量の新機種を製作します。合わせてだれでも簡単に操作ができるようなインターフェイスの開発を行います。
さらに、姿勢変化の回数や程度を計測するデータロガーを取り付け、観戦中の姿勢変化量、変化数、座圧の変化を記録します。
観戦後に心理面、身体状況の聞き取りを行い、ハイネルに乗り「移動」と「姿勢」の自由を提供した場合の効果を実験で実証します。
苦労している点について教えてください
プロジェクト期間内にゼロから物を作り上げるという難しさに直面しています。意匠デザインから設計、溶接、塗装、組み立てまでのプロセス調整に気を使いました。
決まった期間内で“どこを目指すか”というゴール設定も難しく、量産モデルにするには今後もう一歩の改良をしていく必要があります。
また“量産モデル”という事で、どんな方でも操作できるインターフェイスを想定して作ることが必要です。普段は一人のお客様向けに作り込んでいるため、広く多くの方を想像しながらのものづくりが新鮮でした。
最後に意気込みをお願いします
車椅子の機能を増やし、性能をあげるとどうしても大きくかっこ悪くなりがちです。
誰もが「乗りたい!」「カッコイイ」と憧れをもってもらえるようにチーム一同取り組みます!