株式会社電通
VOICE WATCH -見る観戦から、聴く観戦へ-

VOICE WATCH -見る観戦から、聴く観戦へ-

株式会社電通 VOICE WATCHチーム代表の志村さんにお話を伺いました!

ご提案のアイデアについて教えてください

「VOICE WATCH」は、視覚障がい者のスポーツ観戦を可能にする、スポーツ実況リアルタイム生成AIです。試合のあらゆるデータをAIが音声情報に変換し、スポーツを”聴く”という新しい観戦体験を実現します。これまでに「スーパー耐久レース」の実況生成の他、子どものスポーツ大会にて視覚障がいのある父親のために50m走の実況を生成。2023年には「世界水泳選手権2023福岡」にて、競泳の実況を生成しました。

発案のきっかけについて教えてください

視覚障がい者にインタビューする中で、彼らの多くはスポーツ観戦の会場に足を運んでも試合の内容がわからず、観戦を楽しむことが難しいことに気づきました。「目の前で何が起こっているのかよくわからない」「一緒に観戦している友達や家族に説明してもらうのも申し訳ない」。こうした声の背景にある真の課題が、視覚障がい者と健常者の「情報格差」にあることに着目し、実況生成AI「VOICE WATCH」を開発しました。

目指す世界について教えてください

視覚障がい者がスポーツ観戦の熱狂から取り残されることなく、障がいの有無にかかわらず、誰もがあらゆる種目のスポーツ観戦を楽しむことができる世界を目指していきます。

本コンテストでの取組み内容、実証内容について教えてください

本年度は、2024年に公開された新しい生成AIを組み入れることで、AIがレース映像から直接状況を捉え、最適な実況を生成し、より自然な発話を実現するシステムを開発し、11月の富士スピードウェイで公開する予定です。視覚障がい者があらゆる競技の観戦を楽しむことができる社会に向けて、幅広い競技に対応した汎用的な実況を生成できるシステムと、来年以降モータースポーツを含めたあらゆるスポーツへの導入を目指します。

最後に意気込みをお願いします

AI実況は、人間の実況にはない可能性を秘めています。「VOICE WATCH」の可能性の追求を通じて、健常者・障がい者を問わず、すべての人に向けた新しいスポーツの観戦体験を創造していきたいと考えています。

プロジェクト代表者
代表者写真
プロジェクト代表者
志村 和広
株式会社電通 第4CRプランニング局/Future Creative Center グループ・クリエーティブ・ディレクター。
東京⼤学⼤学院でバイオテクノロジーを専攻ののち、電通⼊社。現在は、クリエーティブの領域拡張を⽬指し、イノベーション領域に取り組む。国内外受賞数は100を越え、海外広告賞審査や海外講演も多数。
趣味は釣り。
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